某月某日・某ファミリーレストランにて。

下北の狼・十三・芥火銀之介
そしておなじみヘボGM・辻真琴が集っていた。

前々からこの面子でTRPGをやってみたかった辻はファミレス内で突如、
「ソードワールド完全版」と、そのキャラクターシートをコピーしたものを取り出す。

そしてとんとんとキャラ作成が終わり、いきなりだが即興でセッションをしてみることになった。

即興で組まれたPT、そして即興で作られたものすごく短いシナリオ。

後に大いなる伝説となる物語の序章が、今、始まる……
(か、どうかは定かではない)

 

SWRPG リプレイ

 導かれしタワケ者達

さすがにファミレスでセッションは出来ないのでPCの一人である下北の狼氏宅に集った一行。
時刻はすでに22時……夜分にご迷惑なGMである。(ゴメンナサイ)

出会い編ということで、あっさりした話になってます。
各自のキャラクターはこんな感じ。

カル PL:下北の狼

人間 ♂

器用17(+2)敏捷18(+3)知力14(+2)筋力13(+2)生命力13(+2)精神力17(+2)

ファイター2 レンジャー1 バード1

マーファ神を信仰する狩人の青年。口数は少ないがやる時はやるタイプ。
高い戦闘技能を持ち、冒険に出ることに憧れを持っているが・・・

 

ガトー PL:十三

人間 ♂

器用15(+2)敏捷21(+3)知力18(+3)筋力16(+2)生命力13(+2)精神力15(+2)

セージ1 ソーサラー1 ファイター1 一般技能:ハウスメイカー(主夫)3

一般市民の魔法使いだが、バスタードソードを振り回す高い身体能力の持ち主。
諸国をふらふらしながら美味い酒といい女を求めている。性格はいまいちつかみ所がない。

 

コクトー PL:芥火銀之介

ハーフエルフ ♂

器用14(+2)敏捷16(+2)知力19(+3)筋力14(+2)生命力13(+2)精神力14(+2)

プリースト1 セージ1 シーフ1

ラーダ神を信仰する神官。孤児であり教会で育ったが、見聞を広げるため
(強制的に追い出されて)旅をしている。どこで身に着けたのか盗賊の技術を持つ。

 

GM:(さて、出会いの演出から決めないといけないな……)
   PCの中で、イナカモノでいいよって人いる?

ガトー:いなければオレでいいけど。

カル:おらぁ、イナカモンだべ。

GM:じゃあカルにしよう。カルが住んでいる山間の村が今回の舞台です。
   (ちょっと考えて)……カイラックという名前の村です。

一同:ははは……(地元民同士で内輪受けしている。)

GM:カルはファイターレベルが2なんだ。じゃあ村の規模としてはかなり腕のあるファイターだね。
   君はその有り余る力でもって、「近々旅に出たいなあ〜」などと思っていました。

カル:はい。

GM:そんなある日のこと。コクトーはあちこちを見聞してるんだよね。

コクトー:そうです。

GM:ではオランから少し離れたところにある山間の地方を旅していた。

コクトー:多分寺院とか巡っていたんだろうな……

GM:そうだね。じゃあ寺院を巡礼していたコクトーは食事と泊まる場所を求めてある村に立ち寄った。

コクトー:うんうん。

GM:で、たまたま来たのがそのカイラックという村。そろそろ腹も減ったのでメシでも食うか、
   と思った時“山猫亭”という店を発見した。

カル:裸にされて食われちゃうんだね。

GM:(あ、確かにそれっぽい…)中からはビーフシチューのうまそうーな匂いがしてくる。

コクトー:入ろう。

GM:髭面のダンディーなマスターが「…いらっしゃい」と言って出迎えてくれる。

コクトー:お、かっこいい♪

GM:そうするとカウンターでもう既に酒飲んで出来上がってる奴がいるんだな……
   魔術師風の男だ。(ガトーPLに目配せ)

コクトー:「村に一人はいるんだよなあ……こういう奴」(嫌そうな顔)

ガトー:ぐでーっ(笑)客は他にいっぱいいる?

GM:何人かはいますね。

ガトー:じゃあ誰にも相手にされないので今入ってきた奴にからもう。
   「
おいおい、兄ちゃん。兄ちゃん!!

コクトー:(慌てて)「お、オレ!?」絡まれてる!?(笑)

ガトー:「ちょ、ちょ、飲め。飲めよ!!

コクトー:首つかまれた!!?「は、はい、はい!

ガトー:「う、うぷ!えろえろえろえろ……

GM:(吐いてるし!!)

コクトー:一張羅のマントが!!!?

ガトー:いや服にはかけないように吐くよ(笑)

GM:そんなこんなでコクトーが酔っ払いにからまれていると…カランカラン、
   と音がして客が入ってきた。結構可愛い女の子だ。

一同:ほー(興味津々)

GM:彼女はマスターに話しかけている「マスター、大変なんです!兄さんが…
   半べそでおろおろしてます。

ガトー:……オレも大変です。

GM:(無視して)「どうしたんだい、トリクシーちゃん?」マスターが事情を聞いてる。
    何とも緊迫した感じで話をしてるよ。

コクトー:話聞こえる?

GM:うん、すぐ横のカウンターで話してるからね。この酔っ払いを無視してれば聞けるよ。

コクトー:無視します!(断言)

ガトー:この人神官の癖に介抱してくんないんだもんなあ……。

GM:(トリクシーという少女)「兄さんが……帰ってこないんです昨日の晩から!!」

コクトー:「……聞いちゃいられんな。」

GM:お、話しかけるの?

ガトー:その頃酔っ払いは変な夢を見ています……(遠い目)

コクトー:「どうした、姉ちゃん?」

GM:ね、姉ちゃん!?(そういうキャラなのか)「あ、あなたは誰ですか?」
   一見して神官ぽい格好してるんだよね?

コクトー:うん。「ただの通りすがりの神官さ……」

GM:彼女はコクトーとマスターにこう続ける。
  「兄さんと一緒にいたアルバートが、今詳しいことを村長に相談しに行ってます。」

ガトー:あ、その女の子って可愛いんだよね?シャキーン!!(←起き上がった擬音らしい)
    「
僕たちは冒険者なんだ!!

コクトー:僕「たち」ぃ!?

ガトー:(コクトーの肩をがっしり掴みつつ)「こいつはオレの部下さ!!」

コクトー:聞いてねえ!!

GM:「冒険者の方なんですか?やっぱりお強いんですか?」

ガトー:「そりゃあもう!」

コクトー:(呆れ返っている)

GM:「詳しい事情はアルバートが知っているので、村長の所に行って聞いてもらえますか?」

ガトー:「任せて下さい!!な?な!?

コクトー:……いいよ、もう。

GM:「ああ、名も知らぬ旅のお方。兄さんをよろしくお願いします……(ぺこり)」

コクトー:「オレの名はコクトー……名乗るほどの者でも無い……

一同:今名乗ったじゃねえか!!?

GM:……。では村長の家です。家の前まで行くと怒号が響いている。
   「
こんのぶわっかもーん!!!!」どがしゃーんぱりーん。

ガトー:お前ちょっと見て来い。えろえろえろえろ(また吐いてる)

コクトー:オレぇ!?(いそいそと覗き込む)

GM:中では青年が老人にどつかれています。
  「村長、許して下さい!!オレが軽率でしたあ!!」

コクトー:最近の老人はすごいなあ。

カル(出番待ち中):ドメスティック・バイオレンスか……←(違う)

GM:村長は入ってきた君達に気づく。「おや、あなたがたは……」

コクトー:おお口調が変わった。

GM:「お客人でしたか。お見苦しい所を見せてしまいましたな……」

コクトー:……外面がいいぞ。

GM:「ほう、あなたは神官さんですな。」

コクトー:「ええ、酒場にいた娘から事情は聞いています。」

ガトー:(いきなり現れて)「いったいどうしたんですか?事情を聞かせて下さいよう。」

GM:「いやあ……このアルバートというものがですなあ……」横にいた青年が事情を話してくれます。
   「オ、オレがけしかけてしまったんだ・・・そのせいであいつが危険な目に……」

一同:(清聴している。)

GM:「アーネストはオレの友人で、トリクシーの兄貴だ。酒を飲んでいた時に、
    その、ちょっとしたことで口論になっちまって……」

コクトー:さわ○か三組みたいな話だな……

GM:「それでその……村の裏手の危険な森に入って行っちまって……」
   さあ聞いてる二人、冒険者LV+知力ボーナスでちょっと振ってみてくれる?

二人:(コロコロ…ダイスを振る)13!

GM:じゃあ二人とも気づく。こいつは要領を得ない話をしているが、何か隠している様で様子が変だな。

コクトー:「ん〜?何だかよく聞き取れないなあ〜?」

ガトー:「詳しく事情を聞かないと仕事にはうつれないぞぉ〜??」

GM:(…その聞き方は悪役だぞ)「く、詳しいことを話した方がいいのか。」観念して話し始める。

 アルバートの話はこうです。
 実はトリクシーとアルバートは恋仲でした。しかし酒の勢いでそれを打ち明けたところ
 アーネストは逆上。二人の交際を認めないと言い出したのです。
 「お前の様な腰抜けに妹をやれるかー!!」
 さて、親友にコシヌケだなどと罵倒され黙っているアルバートではありません。
 「オレが腰抜けならお前は何なんだ!!そんなに度胸があるというなら村の裏の森に奉ってある
  祠の御神体を持って帰って来てみろー!!」「おおーやってやろうじゃねえかー!!」……

GM:まさに売り言葉に買い言葉。酒の抜け切ったアルバートは反省してしょげかえっています。 

ガトー:トリクシーちゃんに恋人がいると聞いてげんなりします……

コクトー:っていうかご神体なんて持って帰っていいのか?

GM:ええ、村長が話してくれるんですが、祠はもともと村で奉っていたもので、
   村民達は場所を移したいと常々思っていたそうです。ただモンスターに阻まれて今まで
   誰にも出来なかったのですが。

コクトー:そうかそうか。(頷いている)

GM:さて、話しているとトリクシーちゃんもやってきます。
   「あなたのせいじゃないわ、アルバート……」

ガトー:ごーん。

GM:(村長)「あなた方は見たところ腕が立つようですな。悪いが探しに行っては
        もらえんだろうか?村に腕の立つ戦士がいるので一緒に連れて行くと
        よいじゃろう。」
   そう言って青年を連れてくるのだが……(カルに目配せ。)ごめんねようやく出番です。

ガトー:男かよ!!(不満げ)

カル:悪かったな!!(笑)

GM:「このカルはですな、こう見えましても村で一番の腕前の戦士なのですぞ。」

ガトー:二頭筋を触ってやろう。

コクトー:さわさわ。

GM:「報酬はきちんと払いますのでアーネストを助けてやってはくれませんかな?」

コクトー:おお!!

ガトー:ぽくぽくぽく……チーン!兄貴を助け出す→トリクシーちゃんがオレを見直す→惚れる。
    
よし!!!!

コクトー:お前はそれしか考えられんのか!!

GM:「一人当たり100ガメルですじゃ。もちろんカルにも払おう。」

カル:よぉし!!

 親切な村長さんは用意の悪い(武器以外の道具をほとんど持っていない)冒険者たちに
 松明と火口箱を貸し与えてくれた。……が、彼らがロープを持っていないことには気が付かなかったのだ……
 (そしてこのことがちょっとした悲劇を招く……)

GM:と、いうわけで森に向かってもらおうか。(森について情報を聞くならある程度答えたけど、
   何も聞かれなかったな。ま、いいか。)

コクトー:(カルに)で、そこの白髪のあなたは誰?

GM:白髪?

カル:オレのこと。「戦士のカルです。よろしくお願いします。」

コクトー:「冒険したことあるのぉ?あんた?

カル:「オカマに言われたくないな!!

コクトー:「オカマじゃねえ!!」(怒)

GM:なんかいきなりもめてるぞ!?(笑)さて、森にはすぐ着きます。村から見て北側に伸びている感じ……
   (マップを書いている)森というよりまあちょっとした林くらいの規模ですね。

コクトー:北か、寒い方に向かうんだな!

GM:(もはやいちいちつっこまない。)今森の入り口にいる辺りだね。

ガトー:行くぞ!!トリクシーちゃんの為に……(にやにや)

カル:そこの酔っ払い何か言ってるよ?

コクトー:……(呆れているらしい)

ガトー:あ、(カルに)お前レンジャーか。先に行ってくれよ。

コクトー:後は任せた!

 さて、レンジャーの技能を持つカルを戦闘にさくさく進んでいく一行。
 特に迷うことなく先に進みますが……

GM:ランダムエンカウンター!!さあ代表者が1D6を振ってください。

カル:(コロコロ…)6。

GM:(うお、いきなり一番強いやつ引いたなあ。)何か毛むくじゃらな奴が出てきた。
   セージ判定で振ってみて。っていうか平目で分かりそうだけど……

カル:(コロコロ…)8。

ガトー:10!

コクトー:11。

GM:全員分かるね、猿(スモールエイプ)の大きいやつ、ボス猿です。レベルは2。
   反応は本来中立ですが、この場合縄張りを荒らしているので攻撃してきます。「うきー!!」

 さて、戦闘です。この場合明らかに猿の方が知性が低いので冒険者側は後で行動を宣言出来ます。
 猿側は「先頭にいる者:カルに噛み付き」。冒険者側の行動:コクトーは様子を見る為「待機」、
 残り二人はそれぞれ「武器をとって攻撃」します。

GM:では敏捷度順に行動します。こちらは敏捷度13ね。

ガトー:13。

GM:当たる。ダメージを出せ。

ガトー:えーと打撃点が21だから……

GM:21!?ソーサラーの癖にそんなに打撃点高いの?

ガトー:筋力16の2Hソードだもーん。10てーん♪

GM:むむ、強いぞガトー。お次はカルの攻撃。

カル:猿に切りかかる。(コロコロ…)13。

GM:当たります。

カル:うわ、出目5だ!7……

GM:ちょっと食らった。

コクトー(待機中):一心不乱にフランを食う……。

GM:私にもおやつくれ(笑)こちらの攻撃ね。10と言って攻撃!カルは回避して。

カル:10。ぴったり避けた。

 2R目。敵はあまり強そうじゃないとにらんだコクトーも攻撃に参加し、全員で殴ることに。
 猿は引き続きカルに狙いをつけています。

ガトー:ダメージが……7点!

GM:もう半分以上削られてるなあ。

カル:まだ半分か。硬いな。

GM:防護点が結構あるからね。カルの攻撃どうぞ。

カル:13。

GM:当たる。

カル:ダメージ…また7点だ。

GM:ああもうあと少しで死ぬ〜(今回PC3人しかいないからって手加減しすぎたな。)
   コクトーの攻撃どうぞ、10で回避してる。

コクトー:10ぴったりだ。

GM:じゃあぴったり避けたな。受動行動優先なので……。

コクトー:がぁ〜ん。

 続いて猿がカルを攻撃。これも回避されます。
 3R目、猿はガトーの攻撃が結構痛かったのでガトーに的を変更。
 三人は引き続きみんな並んで攻撃。

ガトー:12で当たった。ダメージが8点。

GM:それで死にます。

コクトー:ウソ、オレ何もしてないし!

GM:周囲は低木や草が茂っているだけで、特に何も無さそうです。

コクトー:なんでぇ、猿が一匹出てきただけか……

ガトー:可哀想なことをしたなあ。ほれ、そこの神官墓を作れ!

コクトー:しょうがないなあ……

カル:は!?この猿が兄さんとかじゃないだろうな!?

コクトー:何、やっちまった!?

GM:(んなこたぁないって。)さて、ここからどっちに向かうか決めて。

カル:どうする?みんな?

ガトー:オレに任せろ!超魔術!…右!!←(?)

GM:ってことは東に向かうのね。迷わず行けるか一応振ってみて。

カル:8。

GM:では迷わずに目標地点に着いた。もう一回1D振って。

カル:(コロコロ…)2!

GM:では茂みからガサガサと音がして……

コクトー:ポ○モンか!?

ガトー:触らぬ神に祟りなしだ。石を投げる。

GM:どっちなんだ(笑)石投げるの?

ガトー:冗談です。「おい、(カルに)丈夫そうなお前ちょっと見て来い。」

GM:(ガトー、自分では何もしないんだな。)

コクトー:まあレンジャーだしなあ。

カル:様子を見る。

GM:そうすると茂みからはウサギが飛び出してきて、君達に気がつくとぴょんぴょん跳ねて逃げていった。

カル:まあ可愛い

コクトー:ウサギの中にはな、一撃で人を殺す奴だっているんだぞ!?

GM:(……芥火さんウサギにイヤな思い出でもあるの?)

 さて、順調に森の中を探索していく一行。何事もなく二つの区画を探索します。
 そして森の中央あたりに差し掛かったところで…… 

カル:北に向かう……(出目は3!)6。

GM:(うわー、目標値7なのに)じゃあ急に現在地が分からなくなってしまうね。

ガトー:めんどくせえから、とりあえず北を目指そう。

コクトー:そうだ北に行こう。

カル:戻った方がいい気がするのだが……

GM:戻るにも現在位置が分からないのです。

カル:じゃあとりあえず北の方を目指してみるか……行けたかどうか(コロコロ…)13。

GM:じゃあ今どこにいるかは相変わらず検討つかないが北の方に向かうことには成功した。
   ではレンジャー技能レベル+知力ボーナスで達成値を出して下さい。

カル:9。

GM:はい、少し草木に埋もれてはいるが地面に亀裂が生じているのを見つけた。
   深い縦穴になっているようだ。

コクトー:竪穴式住居?

GM:別に住まいではないでーす。

カル:気をつけろ、孔明の罠だ!!←(?)

コクトー:待てよ……ここに落ちてるんじゃないのか?

ガトー:一応覗いてみようか?

GM:深さは大体3Mくらいですね。

コクトー:落ちたら大変だなあ。

ガトー:兄貴の名前って聞いてたっけ?

GM:うん、アーネストという。

ガトー:呼んでみよう。「あ〜ねーすとー?

GM:(かすれ声で)「うう……誰なんだ?助けに来てくれたのか……?」

コクトー:「深淵をのぞこうとするものはこちらもまた深淵からのぞかれている事を忘れぬことだ」
      ――ニーチェ。

GM:(何かっこつけてんですか)

カル:しまった、ロープ買ってないよ!!

GM:、まさか誰も持ってないの!?

コクトー:誰もいないの!?(笑)

ガトー:オレ手ぶらっスから〜♪←(貧乏で武器以外買えなかった)

GM:(みんな誰か持ってんだろう、という精神が働いたのか……)
   冒険者なら全員基本的な登攀能力は持ってるから、※ロープ無しでも何とかなると思うけどね。
   壁は割りとゴツゴツしているので比較的足は掛けやすくなってます。

 ※大間違いです。シーフ技能を持たない者は本来ロープなどの補助無しでは冒険者レベルを基準とした
  登攀を行うことは出来ないはずでしたー。
  ごめん初っ端から(笑)

  この場合コクトー以外のPCは登攀出来ないはずなんですが、
  GMのルール確認ミスに救われた一行は次々に穴を降りていきます……
  (まあ3M程度の壁だし、足掛けられるって言ってるから平目で出来ないことも無いんでしょうが。)

ガトー:オレは降りないで待ってるよー。

GM:上から見てるの?

ガトー:だってみんなで降りちゃったらマズいじゃないですか。

GM:じゃあ降りていった二人はアーネストを発見した。
  (アーネスト)「来てくれたのか、すまないなあ。あ、カル!お前か。」

カル:え、知り合い?

GM:うん同じ村の人だから顔は知ってるよ。

カル:(急に態度を変えて)「素人がぁ!!!」

ガトー:ひでぇ(笑)

GM:「酒が入っていたとはいえ、つい熱くなってしまった……後でアルバートにも謝らないとな。」

コクトー:「ふっ……まずは生きて帰ることだな……」

GM:(勝手にNPCの死亡フラグたてんといて〜)

ガトー:(上から)「だーいじょうぶッスか〜??

GM:彼は当然落下によるダメージを受けています。下が割りと柔らかい地面だったので軽傷ですが、
   足を怪我しているようです。

コクトー:キュアー……アレ、使える?

ガトー:キュアー・アレって(笑)

GM:キュアー・ウーンズですね。使えるよ。精神点5点減らしてね。

コクトー:5点も!?

GM:うん、基本消費精神力が5点なの。LVで割れるから2に上がったら3点で済むけどね。

コクトー:ふーん。

GM:発動はピンゾロ振らなければOK。

コクトー:よし。「ラーダ神がどーのこーの……」とかやるんだっけ?回復は……5点。

GM:じゃあすっかりケガは治った。「ああ、助かったよありがとう!」

コクトー:やべーオレ天才……(うっとり)

GM:(普通ですよ?)アーネストは穴にはまりながらも、問題の御神体は無事にゲットしていました。
   ヒスイで出来た小さな神像のようなものです。

コクトー:あ、取ってたんだ。

GM:ええ、そんで安心して帰ろうとして穴にはまったんですな(笑)で、彼は一般人なので……
   「悪いがこんなガケは登れそうにないなあ。ロープは無いのか?」

カル:無い!!

コクトー:参ったなあー……

GM:ちなみにこの穴なのだが……(地図を描いている)今ここから降りてきて、
   アーネストがここに座ってて……こっちの奥の方に向かって横穴が伸びていってるのが分かる。

ガトー:え、え、ちょっとどっか行っちゃうの!?置いてかないでよ〜!!

カル:お前も降りて来い。

ガトー:しょうがないなあ……(コロコロ…平目で11を振った)おお、高ぇ!!

GM:何事も無くするすると降りてきた。

ガトー:すたん!

コクトー:10点10点10点……

GM:「手間掛けてすまねえな」と言いながら先に進んでいくよ。暗いからそれぞれ松明を準備してね。
   で、何Mか進むと先が二つに分かれているのが見つかる。

ガトー:えー。

GM:「困ったな、どっちに行きゃ出られるんだ?」

コクトー:待て。炎の流れを見て風を読めばいいんだ。風が流れてくる方が出口だ……!

GM:なるほどねー(いい読みではあるんだけどなー)。風はどちらからも流れてきてるなあ(笑)

コクトー:あれ!?どっちもぉ!?(困)

カル:じゃあどっちからも出られるんだろうな。

GM:(そうとは限らない〜♪)

カル:ここは……右だろ。

コクトー:左だろ〜?

ガトー:じゃんけんしなさい!!

コクトー:……じゃあオレが勝ったら左な。

GM:(あ、ほんとにじゃんけんしてる。)

コクトー:最初はグー!あいこでしょ!はい、勝ち〜♪

カル:マーファの加護はぁ!?(悔しそう)

GM:(じゃんけんに加護も何も無いだろう。)つまり左進んだんだね。先頭は?

コクトー:ここはレンジャーだろ?

GM:屋内だからシーフってのもあるが。

コクトー:(カルに)お前の方が明らかに硬い。

 さて、カルを先頭に左側を進んでいく一行。
 途中足元がぬかるんでいるのに気づかずに先頭のカルが転倒するハプニングがありましたが、
 ダメージをレベルで止めたので大事には至りませんでした。

GM:ダメージは無いから、痛かっただけって感じだね。

カル:何だよ〜(悔しそう)

ガトー:大丈夫か?

コクトー:あほー

GM:先は一本道になっている。

コクトー:罠とか無い?

GM:では感知してみて下さい。シーフ技能+知力ね。

コクトー:……9!

GM:何も無さそうだ。(本当に何も無い)

コクトー:「大丈夫、ここは何も無い」

GM:通路を先に進むと、広くなっている所に出て、先から光が漏れているのが分かった。

コクトー:やっぱこっちで合ってたんだな。

カル:待て、右側も見てようぜ?←(先ほど見に行かなかった通路が気になる)

コクトー&ガトー:(軽やかに無視している。早く帰りたいらしい。)

GM:部屋の中を松明で照らしてみると、白くてねばねばした光るものが壁じゅうに付いている。

コクトー:こ、これはもしや……

カル:いやらしい!!(赤面)

GM:……違います一見糸の様なものがキラキラしています。

ガトー:セージとかで判定出来る?

GM:えっと、奥の方の糸の塊の中でうずくまっている生き物?がいるのでそれを見て判定してみて下さい。

ガトー:ピンゾロ!(笑)「アレはきっと村民が作ったアトラクションだ〜!!」

コクトー:(コロコロ…)14。

GM:うん、これはジャイアント・スパイダーに違いあるまい、と思った。
  (ルールブックにあるのとは少し違うデータにしてあるけど。巣張ってるし。)

ガトー:違うって、アレ村長さんだって!

コクトー:黙れ、馬鹿

GM:知能は無きに等しく、腹が減ってれば襲い掛かってくる。

カル:退治しておいた方がいいな。

GM:と言うか糸が張り巡らされているのでやっつけないと出られないです。

カル:やっちゃおうぜ!

GM:さっきセージ判定に成功したコクトーは分かるけど、こいつは粘着性の糸を吐きかけてきます。
   命中すると体の自由を奪われちゃうよ。

ガトー:うぜぇ!

GM:今は蜘蛛の巣から離れた位置にいるので、ある程度準備してから戦闘に入ることが出来ます。

カル:特にやることねえな。

GM:さっき連れてきたアーネスト君ですが、「わあーでっかい怪物!こわ〜」とか言ってます。

一同:後ろにいろ!

ガトー:ここでカッコイイとこ見せたら、妹さんがオレになびいたりしませんか!?

コクトー:……すいません気にしないで下さい。あいつ共通語出来ないんです。

GM:「みんな、任せたぜ!」あ、松明はこいつが預かっててくれるので暗闇で戦闘する心配は要らないです。

カル:よし、戦闘開始じゃー!!

GM:こちらは目の前に来たやつに噛み付く。

コクトー&カル:斬る。

ガトー:オレはカルにエンチャントウェポンをかけてやる。

GM:じゃあ敏捷度順に行動して下さい。こっちは12ね。

ガトー:抵抗すんなよ!(コロコロ…)発動!

GM:カルの剣は打撃点が5上がった!精神点減らしておいてね。

ガトー:あ、オレちょっとトイレ行って来る。

GM:じゃあ残りのターンだけ進めておくね。

カル:次、オレ。11!

GM:当たるー。

カル:(コロコロ…)ピンゾロ!!?

GM:確かに当たった様に思えたが、ダメージは無かった(笑)

カル:経験点10点だぁ……やったぁ。

コクトー:(イヤミっぽく)いいなあみんな10点もらえて〜。オレも欲しいな〜。

GM:コクトーどぞ。回避点は9ね。

コクトー:行きます!(コロコロ…)当たった!クリティカル来い……!(コロコロ…)11!!!

GM:すげ、ほんとにまわった!!

コクトー:もいっちょー!(コロコロ…)うぉ、またまわった!?(コロコロ…)

GM:うわまた!!!?全部で何点だ!?

コクトー:このダイス出目良くねえ?22点ダメージだ(笑)

GM:一撃で本体どころか巣までぐちゃぐちゃになる勢いだよ〜(泣笑)

コクトー:やべえオレ強ぇ〜♪

ガトー:(戻ってきた)ん?倒しちゃったの!?

GM:「おお〜、すげえなあ、あんた……」

ガトー:まあオレの援護のおかげだな。

コクトー:オレには別に魔法かけてないだろ?

カル:あ、オレピンゾロ振っちゃったんだ☆

ガトー:最悪だなお前……

GM:穴から這い出るとさっきの森の中に出た。アーネストはきょろきょろしている。

コクトー:ここ、知ってる所か?

GM:「そうだなあ……」ちょっと周囲を見渡して、「こっちが崖になってるってことは南に真っ直ぐ
    行けば、村に着くはずだ。」

コクトー:普通はカルが分かるはずなんだろうがな……

GM:さっき道に迷ったくらいですからねえ(笑)

コクトー:イナカ侍め……

カル:なんだと!尖った耳しやがって!!

 さて、帰りに腹ペコ狼と遭遇したりしましたが友情パワー(?)の前に敵ではなく。
 ガトーのスリープクラウドで眠らされた所をカルに屠られます。
(ガトー:拙者、無益な殺生は好まんでござる。カル:トドメさしとくか。ガトー:ええー!?)

GM:まあ、カルは狩人だからなあ。お肉をお土産に帰ったということで。
   そこからはすぐに村に帰ることが出来たんだが、村人達が出迎えてくれる。

カル:おおー。

GM:「アーネスト、オレが悪かった!!」「いや、オレの方こそつまらないことで……!!」
    がっきと抱きあって男の友情してる。

コクトー:ホ○だ。妹フリーじゃん?

ガトー:おおー!!(興奮)

GM:そんなことはない。「冒険者の方々ありがとうございました。村にはこの程度のものしか
   ありませんが」……と言って、一人100Gの礼金と、村長秘蔵の魔晶石をくれる。
   「これはワシのとっておきです。」

ガトー:そんな、こんな高価なモノを!?ありがとうございます。(あっさり)

GM:「あなた方のような勇者が使ってくれた方が良いじゃろう。
    村の御神体を取り戻してくれてありがとう。」魔晶石の点数は2D点です。
    自分で振って決めてね。

ガトー:頑張れオレ!(コロコロ…)6。まあまあか。オレがもらっていいの?

コクトー:まあ、オレはプリーストだからいいかな。

ガトー:そうだな。オレスリープクラウドで大活躍したしな。

コクトー:オレはクモを一発で倒したぞ!!?

ガトー:それは魔法使ってねーじゃん。寝不足の時はオレを頼るがいい!!

カル:そりゃあありがたいな。

GM:そして、村長はカルに……「カルよ、お前の腕ではこの村は物足りなかろう。更なる誉れを
   求めるのなら旅に出るのも良い。……ただの荒くれ者だと思っておったが、成長しおって……」
   などと感慨に浸っていますが(笑)

カル:「……また何か困ったことがあったら、オレに言って下さい。」

コクトー:え、ついて来んの?

ガトー:来るのか?

カル:……

コクトー&ガトー:仕方ないなぁ〜♪

GM:と、いうわけで今回は成功を治めました、おめでとう。
   そして少しばかりのお金と高価な魔晶石までいただきました。

コクトー:ありがてえ。

カル:オレは、素敵な仲間と出会えました……

ガトー:あ、妹さんは?

GM:喜んでました。

ガトー:……むすっとしてやるう!!

コクトー:いいじゃねえか、別に(笑)人助け出来たんだからさー。

ガトー:ちっ……この偽善者が(ぼそ)

コクトー:何だろう、このキモチ……ラーダ様(しくしく)

 息が合うのか合わないのか……何とも微妙な連中ですが、ともかく冒険への幕は開けられました!
 次回はもっと本格的な冒険に、多分更なる強力な仲間を迎えつつ挑む予定です!

 この素人冒険者達に幸あらんことを……

                                導かれしタワケ者達・完